2016年6月30日木曜日

ポルトガル旅行

テスト終了後の休みを利用して、ポルトガルにクラスメイトと5泊6日で旅行に行っていました。Portoに2泊、Lisbonに3泊してきました。

人口約1.1千万弱(日本の10分の1未満)、1人あたりGDP22,189ドル(日本は38,731ドル)の国です。首都はリスポンになります。ポルトもリスボンも天気がとってもよく、街並みの色合いも統一されていて非常に美しい街でした。特にこれといった産業は無さそうでしたが、農業、水産業、食品、繊維産業、観光等があるみたいです。


○ 金銭事情
学生ということで貧乏旅行。行きの飛行機は早めに予約したので59ポンド、帰りの飛行機は直前に予約したので126ポンドでした。宿泊はユースホステルにし、1泊15ポンドくらいに抑えました。ポルトとリスポンの移動は列車。約2時間半で約25ポンド、ポルトの駅の窓口でチケット購入可能です。そして何よりもロンドンに比べて物価がすごく安いです。満腹のランチが8~9ユーロで食べれました。久々のシーフード最高でした!!

下記は感じたことを本当に簡単に。
○ 国の繁栄と衰退の歴史
ジェロニモス修道院では大航海時代に始まるポルトガルの繁栄の歴史を、そしてポルトやリスボンの住宅の劣化では経済の停滞を感じた。短期間では国の衰えって目に見えて感じにくい気がするけれど、世紀を越えると国(政策やビジネス)が取った方針て目に見えて現れてくるなぁと感じました。


○ 拭いきれない歴史


シントラにあるPena宮殿をインド人の友達と見ていたときの一言。私:「内装や装飾がすごい豪華だね」友達:「でもこれってアジア等の世界の国から盗んできたもので築いた財産だよね(苦笑)」冗談で言ったとは思うけれど、ずしりと響いた。別に今の時代にそれらの出来事が表立って影響することはないけれど、過去の歴史は決して忘れられるものではなく、それがふとした瞬間に自分の他国(他国の人とは限らない)への価値観に影響していることに気づく。そしてそのギャップは絶対埋められるものではない気がしました。

2016年6月25日土曜日

イギリスのサービススピードが遅い

日本のスタンダードは世界に通用しないという言葉を聞いたことがあると思いますが、今回はそのお話です。日本の感覚で物事を進めると絶対に予定が狂います。

1 郵便サービス
イングランド内の普通郵便が2週間かかります。Post Officeから独立している配達サービスだと翌日に届けるサービスもあるので、急用の場合はお金を払ってでもそういうサービスを利用することをお勧めします。例えばDX(https://www.dxdelivery.com/)等。

あとは物が配達途中で紛失されたり、間違った住所に届けられることもしばしばあります。日本で27年間生きていてそんなアクシデントはあったかないかの記憶ですが、ロンドン1年未満の生活で私には1回起こり、友達には2回起こりました。

2 銀行口座の開設
世界で最も発達したFinancial cityの一つとは思えないほど時間かかります。まず銀行開設のために予約をしなければなりません。そしてその予約が数週間先だったりします。もしかすると9月は国外からの学生が多く銀行開設の需要が多いからかもしれませんが。

当日のアポイントでは時間通りに来ても30分待たされます。私の場合はその場で書類を提出し1〜2週間で銀行カードが届くと言われたのですが3週間経っても届かず。問い合わせたら書類を失くしたらしく、私が来店して書類を作成した記録さえなく、もう一度アポイントの取り直しから手続きしました。学生だからかもしれませんが、従業員の謝り方もすごくライト。そして私が問い合わせなければ彼らは書類を紛失したことさえも気づかなかったと思うと、怒りを通り越して呆れました。

結果、銀行口座を作るまでに1ヶ月半ほどかかりました。日本のゆうちょで即日その場で口座開設できた覚えがあるので、このサービスのスローさにイギリスに来て最初に衝撃を受けました。友達によると、BarclaysとHSBCは評判まあまあでした。

3 UKビザ(BRP)の再申請
学期中に定期入れを紛失し(おそらくバス内での盗難)、BRPの再申請をせざるを得なくなり、2ヶ月半かかりました。再申請なのに提出する書類が多い(最初の申請の時に書いた様な書類)のと郵便の遅さにうんざりしました。ちなみにLSEの人はVisaのヘルプデスクに行くと書類記入の方法をとても丁寧に教えてもらえます。

まずUK Governmentのウェブサイトに目安の期間は書いてないのと、問い合わせても目安の期間は分からないと言われるので、ビザが届くまでは絶対に旅行等の予定は立てない方がいいです。あと問い合わせメールの返事が来たのも8日後でした。

2月29日に書類を送付し、BRP登録(指紋や顔写真)の要請手紙が来たのが4月1日。4月4日に郵便局に登録しに行き、新BRPが手元に届いたのが5月11日でした。

学んだことは、手続き等は絶対に早めにすること。そして日本のスタンダードに基づいて予定を立てないこと、です。慣れてしまうと何とも思わないのかもしれませんが、これを寛容に受け入れているイギリスは、絶対に日本と違う時間の物差しをもっていると思いました。

2016年6月22日水曜日

人生において優先順位をつけるということ

先日MPAの友達と時間の使い方について話す機会がありました。

その友達は言いました。

「自分は来年MPAのプログラムを続けるか分からない、なぜなら自分が今時間を使いたいことが別にあるから。」彼は自分のソーシャルファンドを起こしており、先進国でファンドレイズしたお金を途上国発展のためのプロジェクトに投資しています。

「自分にはビジネスに必要なネットワークとスキルは今までの仕事のお陰で既に持っている。MPAのプログラムは今の自分のニーズには合わないと感じた。そして学生も少数を除いてあまり面白い人たちだと思わなかった。」

最初私は、彼はMPAの平均年齢よりも少し上なので、MPAの大半の人達より見えている視野が少し広く、考えているタイムスパンも少し長いのかなと思いました。彼は学校の中にしか意識が向いていない人(例えば勉強の話ばっかりしている人達)と話すと面白みを感じないと言っていました。

けれども話しているうちに今の彼は自分で意識的に作り上げてきた結果なのだなと感じました。もちろん年齢的に成熟している要素もあるけれど、彼は普段から意識的に緊急性が高いことよりも重要性が高いことに時間を使うようにして、1日の前半に重要なことはほぼ終わらすと話してくれました。それを聞いているうちに、毎日の積み重ねの結果、今自分がなすべきこと、それを達成するために必要な資源、自分が既に持っている資源、足りない資源が明確になっているのだと思いました。

その話を聞いた時に、数日前に別の友達と似た話をしたことがシンクロしました。その友達はあるMPA2年生の人と会って話した時に、自分がその人の優先順位でないことを暗にほのめかされ、疎外感を感じたことを話してくれました。彼女は私に「彼は私の親友にはなり得ない、私が彼のビジネス(ゴール)にとって有益だと感じた時に良い関係が築けるかもしれないけど、それは親友という関係ではない。でも彼はビジネスにおいて絶対に成功すると思う」と話してくれました。

以下は思ったこと。

最近自分の中で時間に対する意識が低くなっていること。誤解を恐れずにいえば、学生って「授業」という割と忙しくて難解な「やること」が与えられているので、それをこなしているだけで自己満足と思考停止に陥りやすい。けれどももっと視野とスパンを広げて考えると、授業+αとしてトライしたら良い重要なこと(しかも学生という時にしかできないようなこと)は実は沢山あって、それは意識的に自分の時間をつくらないと出来ない。MPA2年目はそれを意識的に取り組みたい。

もう一つは自分の時間の使い方に優先順位をつけるようになることは、ある人には疎外感を与えることになるけれど、それって悪いことではないと思う。むしろ優先順位をつけられる人は私はすごい尊敬する。だってそれは真剣に自分の人生に向き合っている証拠だし、常に少しの努力を注いで意識的に生きていないと出来ない。

その時に対峙した人が感じる疎外感(Exclusive)は嫉妬の裏返しの様なものだと思う。そもそも疎外感を感じるということは自分がその人に近づこうとした時にしか感じないものなので。だから私はExclusiveな感じをある人から感じたら悔しいなと思うけど、同時に自分の価値が至らないからだなと思ってます。だから、どうしたらその人に面白いと思ってもらえるかを考えます。

あとはSelectiveになることは、偶然の産物や出会いを無くすかもしれないと思ったこともあったけど、今はそうとも限らないと思ってます。なぜならSelectiveな人は思考をきちんとしているので、逆に偶然の産物や出会い、そして見聞を広めることの大切さも知っている人が多い気がする。実際冒頭に紹介した友達は興味の幅がとても広くて博識。うまく説明できないけど、Selectiveな人は何が自分に価値をもたらすか知っているので、偶然の産物や出会いを大切にすることもありうるということ。ただそれをどこに求めるか、誰に求めるかにおいて非常に敏感なのかな。

テストが終わりました

ブログを書く気持ちの余裕がなくて大分ご無沙汰していましたが、やっとテストが5月27日に終わりました!!終わってからしばらく羽を伸ばしていました、というか何もやる気が出なくて脱力していました。

ぼちぼちブログを書き始めようと思います。テスト後はロンドンの今まで行けなかったミュージアムに行ったり、友達とご飯に行ったり、旅行に行ったり、そしてロンドンのNGOのリサーチプロジェクトに参加したりと気ままに過ごしていました。

○ 終わりが見えない
今回のテスト勉強で辛かったのは勉強の終わりが見えないこと。私が今まで日本で受けてきたテストは授業を復習しているかの確認が目的でした。なので見たことあるトピックや問題がテストに出るので勉強した分だけ点が取れるテストでした。

が、LSEのテストは習ったことを応用できるかを問うような問題が多いので、エッセーであれば習った理論をベースに自分の意見を問われたり(しかもトピックも広いのでどの理論を使うかも自分次第)、統計であれば知っている知識を使ってあるリサーチを自分でデザインすることを求められるような問題が出ます。

そして(科目にもよりますが)問題の3割くらいは勉強したとしても、みたことのないトピックが出ました。もちろんFurther Readingsのような範囲をカバーしておけば解けるのかもしれませんが、それを全てカバーする時間はなかったです。

よってたくさん勉強してもテストをパスできる自信が正比例するような感覚がなく、終わりが見えなかった。。。結果、週末関係なくずっと図書館に通い続けました。久しぶりの机上での勉強三昧の日々でした。

○ 準備に大切なのは勉強グループと過去問
2年生から聞いたのは、最適な勉強仲間は自分よりも少し上のレベルの人。これは的を得ていたと思います。同じレベルだと同じ箇所でつまづくので一緒に勉強しても効率があがらないのですが(特にテスト前の効率は大切)、上すぎるレベルだと説明についていけないという弊害あり。なので自分のレベルより少し上の勉強仲間を見つけるといいです。

私の場合は他の日本人の人の勉強グループに入れてもらいました。幸い皆さん非常に優秀で引っ張り上げてもらった気がします。(自分があまり貢献できず申し訳なかったのですが。)チャットをつくって常時情報を交換したり質問を投げ合ったり、数回にわたり過去問の答え合わせ等をしました。

外人の友達と勉強するという選択肢もあったのですが、学期中にトライしていつも理解しきれずもやっとした感覚で終わることが多かったのでテスト前はやめました。時間がない中の効率は大切だと感じたからです。自分の中できちんと理解するには日本語で内容を確認できた方が確実だと判断しました。

あとは過去問をできるだけ早い段階で解いてみることをお勧めします。どれくらいの深さの知識を頭にいれておけばいいのかがイメージできた方が勉強の範囲が定まります。あと、過去問は5年ぐらい遡れば、テストで人気のトピックや、自分が苦手なトピックが大体わかります。また過去問のエッセークエスチョンを解くことは自分の考えをまとめる練習になりました。

○ 本番は集中力を短い時間で高めること、時間配分が大切
当たり前にように聞こえますが最初のテストはこの二つができず失敗しました。テストという実感が湧かずふわふわしていたので、テストが始まって問題文を読んでも頭になかなか入ってこず、集中するまでに20分くらいかかった気がします。なので2つ目からはテスト待ち時間に短い瞑想して集中力を高めるようにしました。

時間配分。到底時間内に終わるような問題の量ではないので、わからないことをは潔く飛ばして全部解こうとしないことは大事です。これは過去問を時間を計って解いてみること、一度は解答を省略しないで書いてみることをお勧めします。私は過去問を解く際にいつも省略した解答を書いていたので、いざ本番のテストの時にどのように正式な解答を書けばいいのか戸惑いました。結果、文章の最初を何度も書き直すことになり、想定より時間がかかるという結果になりました。

○ 塵も積もれば山となる
学期中のReadingをきちんと読んでおくこと、各週の復習を怠らないこと、に尽きます。もちろん過去に復習したとしていても忘れているのですが、改めて勉強した時に40/100ぐらいの貯金があるだけで、復習にかかる時間が明らかに違うし、気持ち的に楽です。

あとは前半のMTタームが終わった時点(冬休み)にできる限りで復習しておくと楽です。幸いに私は一番苦手だと感じた科目をMTに復習しておいたので、テスト勉強の時に後半のLTタームより少ない時間でMTタームの復習が終わりました。あとはLTタームの内容がMTタームの内容の発展や続きであることもあるので、MTタームの復習はLTタームの始まりをスムーズにさせてくれると思います。

○ 暗記型から思考型へ
修士を軽くみてはいけない(LSEだからなのかは不明?)と身をもって体感しました。今までの「これなら大丈夫かな」という基準がまったく通用しないことを実感しました。特にどの科目においても、理論をベースにCriticalに思考することが求められるので、その 習慣がない私は苦労しました。特に政治や経済分野の理論を現実事象にあてはめて理論の妥当性を検証することが求められます。なので世界の政治や経済分野でのニュースへのアンテナは大事。これも普段の積み重ねが効いてきます。

でも実際に理論を知ってから世界のニュースを読むようになると前よりも腑に落ちる感覚もあって楽しいです。私の今後の課題はそれらのニュースをいかにCriticalに読んで分析できるかです。

以上、つらつらと書きましたが備忘録でした。