2016年2月7日日曜日

MPAのCareer Service

MPAの生徒はほぼ職務経験がある人で、かつMPA(LSE)としても就職にかなり力を入れているので利用できるサービスは色々あります。

私がこれまでで利用してよかったのは、Career ConsultantとのOffice Hour&Friday Breakfastです。

○ Career ConsultantとのOffice Hour(個人面談)
今まで2回利用しました。キャリアコンサルタントはMPA特別に用意されており文脈(忙しさ、授業で習っていること等)をよく分かっているのでとても話しやすかったです。1回目は「LSEの生活の中でどうキャリアに取り組めばいいのか?」、2回目は「Cover LetterとCVのチェック」です。

1回目は勉強に追われていてキャリアのことを全くことを考えていない不安から申し込みました。インターンも申し込みたいが何にフォーカスしてインターン申し込んだらいいのかと全くの手探り。相談した結果、頭が整理されたのと自分のフォーカスが決まったのでとてもよかった。一人で悶々と考えるよりも、(おそらく)何百人の学生を見てきていることを考えると、相談したほうがポイントを掴める。

基本的にはMPAプログラムの中でキャリアに関して抑えるポイントは1. 夏のインターンシップ 2. Capstone Project (2年生) 3. Dissertation(2年生)をどう活用するかということ。あとは今の状況(SWO分析等)を整理し、Education、Internship、Extra Curricularの3つの観点から2年間で取り組めることを洗い出すこと。その結果、EducationとInternshipではリサーチ と政策の知識をきちんと身につけることに焦点を当てようと自分なりに決意。また今まで培ってきたInter personal skillはExtra Curricularや別のキャリアセミナーで更に磨きをかけることに。

Cover LetterとCVのチェックも読み手の目線から改善点を指摘してくれるので、細かいアドバイスではないけれど、書き直すポイントがわかるのでとても良かった。あとはネットワーキング方法についてもアドバイス(例:Linked InでLSE卒業生を探してコンタクトを取る等)をもらえ、実際に卒業生の方に連絡してお話を伺うこともできたので満足。

○ Friday Breakfast
これはMPA限定ではなくLSE学部、院生全員対象のサービス。Fridayの8時〜10時のイベントで社会人(5人〜10人くらい)とカジュアルに話す場です。朝早いこともあり1対1、LSE生5対1でかなり密に話せるのでオススメ。イベントは業界ごと(Big Data, Consulting, NGO&Think Tank等)に日程が決められているので興味ある業界の日にいけば4社ぐらいから話をきけます。最初すごく緊張したけれど自分のNet Working Skillの練習にもなるからいいと思う。実際日本のイメージと違う業界もあったし、自分が興味あると思ったけど話を聞くと違和感に気付いたりできました。

○ おまけ
MPAでの不満が出ているのはMPA卒業生との繋がりがないこと。個人情報の関係で現役生から卒業生に連絡を取ることが難しく、OB/OG会もないので毎年MPA Facultyに交渉しているようです。改善することを祈りつつ、現状ではそのネットワークはあまり期待できません。

2016年2月4日木曜日

Ecosystem Services and Poverty Alleviation

LSEにはPublic Lectureといって、外部のゲストスピーカーやLSEの教授によるレクチャーがほぼ毎日あります。公開レクチャーなので一般の人も来て話しをきけます。ちなみに過去のレクチャーはPodcastとして聞けるのでおすすめです。第一線で活躍している方が来て彼らの考えや見ている世界観を話してくれるので、すごく貴重な機会。

そこで2月にespaというシンクタンクの人がきてEcosystemとPoverty Alleviationの話しをしてくれました。基本的には"How can we preserve environment and make human lives better?"という問いをリサーチ機関としてEvidenceをつくる仕事です。途上国の農業や林業において環境持続のためのTip-point(限界?)を超えないようにリサーチをしてLocal Communityの開発方法に提言をしているようです。例としてガーナのカカオ産業やエチオピアのコーヒー産業の拡大によりおこっている大量の森林伐採によって破壊される生態系のダメージの調査等です。

最後にスピーカーがあげていた問いを備忘録として。
"How can we use the result of research better to have good decisions?"
"Why is it hard to distribute benefits to local community?"
"How much carbon or forests is used for a slice of chocolate?"
"How does community involve in conserving environments in the region?"

私が東北の仕事のKeyテーマだった環境持続可能性、コミュニティの話しと通ずるものがあって方向性としては合っているなと改めて認識できて嬉しかった。

ただ強く感じたのは、Local Community(例えば生産者)の行動はマーケットが強いインセンティブになっているということ。増加する需要に生産者は生産拡大で応えようとする時に、生態系が破壊されるからという理由で生産拡大を調整する生産者はどれだけいるのかな?経済的なコンセプトでいうと生産者の効用は生産拡大という選択をした時の方が大きくなるので生産拡大は合理的な選択だよね。

となった時は1. マーケットの消費者の意識を変えるか、2. 生産者が短期的な効用と長期的な効用を分けて考えられるようになるか、3. 生産者のインセンティブを外部介入して(補助金等)変えるしかないのかな。いずれにしろ、生産者と消費者両方側からのアプローチが必要だなと強く痛感したのと、その分断が進んでいる現構造でそれを進めるのは難しいと思いました。


2016年2月3日水曜日

プログラムコーディネーターと話して感じたこと

LSEのMPAプログラムにはSSLCという仕組みがあります。SSLCはStudent-Staff Liaison Committeeの略で、要は生徒とスタッフの連絡会です。

生徒約90名の中から今年は5人がSSLCに参加しています。私もプログラムがどのように設計されているのかを知りたくて立候補しました。各期に1回、プログラムコーディネータの皆さんとMPAの生徒たち(5人)でミーティングをします。コーディネーターの皆さんは、Director, Tutor, IPA(Institute of Public Affairs)マネージャー、MPAマネージャー、事務スタッフです。たまにIPAのDirectorやキャリアコンサルタントの方が同席します。

SSLCメンバーとしてすることは、クラスメイトからプログラム全般についての意見を吸い上げコーディネーターの皆さんに伝えること、コーディネーターからの要望をクラスメイトに伝えることです。

今まで前期1回、後期1回と2回のミーティングがありました。その度にパワーをもらうぐらいミーティングの雰囲気が良いのでここに書きます。

1.生徒の学びを最大限にすることを考えてくれている
生徒の声を伝えた時に、それが不満であっても非常に気持ち良く受け止めてくれます。そして、その問題に対して自分たちができること、できないことを前向きに議論してくれます。いつも感じるのはLSEでの生徒の学びや経験を最大限に活かす術を考えてくれていること。だからこそ教授側からの提案もしてくれます。その気持ちを感じると頑張ろうと思えます。

2.立場がFair
MPAチームに限ったことではないと思いますがFairな立場から議論をしてくれます。上から目線で生徒からの提案の可否を決めるのではなく、教授側からも問題提起とそれに対する解決案を提案をしてくれます。そうすることでFairな立場でプログラムをつくっているのだと感じます。

3.ジョークが交じる
これは私が一番好きなことです。真面目になりすぎない。真面目にずっと話していると、雰囲気が重くなったり煮詰まったりすることがあると思います。SSLCのミーティングでは偉い立場の人がたまにジョークを飛ばしてくれます。皆で笑うと場が和みます。場を支配できる人にジョークスキルは必要です。私も英語でジョーク飛ばせるようになりたい。

生徒のことを良く考えてくれているメンバーで構成されているMPAはとても素晴らしいと思います。そして後日書けたらと思いますが、MPAは授業以外にも課外活動、セミナー、ワークショップ等いろいろなサービスが用意されています。きっとそのようなプログラムも過去の卒業生が試行錯誤しながら教授たちを積み重ねてきたのだと思います(確認はしていませんが)。

最後に気をつけなくてはならないのは、情報過多、機会過多になるので自分で優先順位をつけて情報整理する能力を養うこと。教授たちの好意に甘えすぎず要望を厳選していくこと(無責任なお願いが一番最低)。