2016年2月4日木曜日

Ecosystem Services and Poverty Alleviation

LSEにはPublic Lectureといって、外部のゲストスピーカーやLSEの教授によるレクチャーがほぼ毎日あります。公開レクチャーなので一般の人も来て話しをきけます。ちなみに過去のレクチャーはPodcastとして聞けるのでおすすめです。第一線で活躍している方が来て彼らの考えや見ている世界観を話してくれるので、すごく貴重な機会。

そこで2月にespaというシンクタンクの人がきてEcosystemとPoverty Alleviationの話しをしてくれました。基本的には"How can we preserve environment and make human lives better?"という問いをリサーチ機関としてEvidenceをつくる仕事です。途上国の農業や林業において環境持続のためのTip-point(限界?)を超えないようにリサーチをしてLocal Communityの開発方法に提言をしているようです。例としてガーナのカカオ産業やエチオピアのコーヒー産業の拡大によりおこっている大量の森林伐採によって破壊される生態系のダメージの調査等です。

最後にスピーカーがあげていた問いを備忘録として。
"How can we use the result of research better to have good decisions?"
"Why is it hard to distribute benefits to local community?"
"How much carbon or forests is used for a slice of chocolate?"
"How does community involve in conserving environments in the region?"

私が東北の仕事のKeyテーマだった環境持続可能性、コミュニティの話しと通ずるものがあって方向性としては合っているなと改めて認識できて嬉しかった。

ただ強く感じたのは、Local Community(例えば生産者)の行動はマーケットが強いインセンティブになっているということ。増加する需要に生産者は生産拡大で応えようとする時に、生態系が破壊されるからという理由で生産拡大を調整する生産者はどれだけいるのかな?経済的なコンセプトでいうと生産者の効用は生産拡大という選択をした時の方が大きくなるので生産拡大は合理的な選択だよね。

となった時は1. マーケットの消費者の意識を変えるか、2. 生産者が短期的な効用と長期的な効用を分けて考えられるようになるか、3. 生産者のインセンティブを外部介入して(補助金等)変えるしかないのかな。いずれにしろ、生産者と消費者両方側からのアプローチが必要だなと強く痛感したのと、その分断が進んでいる現構造でそれを進めるのは難しいと思いました。


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