2016年10月9日日曜日

basta!視察 @Sweden Trip

実はインドから帰ってきてからLSEが始まるまでの間、スウェーデンへ約1週間旅行に行ってきました。













レンタカーをしStockholmやSintra, Uppsala, Örebroにも足を伸ばしてきました。















ほとんどAirbnbに泊まりスウェーデンの自然豊かな住環境を満喫してきました。家の裏庭に湖とDockがあり、カヌーに挑戦したりもしました。
















その中で視察も兼ねてbasta!(「もう十分」という意味らしいです)というDrug Abusersの職業訓練をとおした更生施設(Rehabilitation)にアポをとって見学に行ってきました。森を切り開いたような場所にありました。リハビリ者はごついtatooを入れている人が多く、表情も固い人がいて私も最初顔が引きつりそうになりましたが、挨拶すると皆さん返してくれました。勤務時間中は皆すごくいきいきと晴天の下、楽しそうに働いていました。














スウェーデンではDrug Abuseで捕まると刑務所かbasta!のような更生施設に入って業務をこなすか受刑者は選べるらしいです。1994年に協同組合として設立され、今は職員や更生者含め100名ほどがいるそうです。敷地内にアパートがあり更生者は家族も呼び寄せ皆で共同生活をしています。事業が清掃事業、家具事業、犬の保育園事業等7つあり、昼間の仕事が社会復帰のためのRehabilitationを兼ねています。

興味ある方は詳細は下記からどうぞ。
basta!のウェブサイト(英語)
JA共済総合研究所による研究報告レポート(日本語)

ここでは訪問して自分が印象に残ったことを備忘録として残します。

◎ 運営者も元Drug経験者
説明してくださった女性CEOも元Drug経験者。非常に明るくて聡明な方で、「私も元はそうよ」とカミングアウトされた時は流石に驚きを隠せませんでした。従業員、更生者100名のうち外部から人材調達したのはEngineerの人だけらしいです。「Drug経験者だから・・・」という社会の偏見を見事に払拭するし、更生者にとってもロールモデルがすぐ近くにあることは非常に励みになりますよね。

そして、おそらく支援者、被支援者という構図が生まれにくい。私が東北の震災で働いていた時はこの構図から生じる問題がたくさんありました。例えば支援者側。「何も非支援者に出来てないのではないか?という無力感からくる鬱」「その焦りから頑張りすぎて身体を壊す」「非支援者の気持ちや人生を背負いすぎてしまう」または支援者側。「支援者側は何もわかってないと不満が噴出」「弱者の立場として扱われることから生じる弱者意識や甘え」数えるときりがありません。しかし施設運営側も元Drug経験者で同じバックグラウンドを共有していることは、上記のような立場の違いからくる意識の分断を生まれにくくするのでは?という仮説。

◎ 寄付は受け付けない
更生者のSelf-Esteem(自尊心)を向上させることに非常に重点を置いていました。よって同情からくる寄付は更生者のSelf-Esteem向上の弊害になるということで全く受け付けないそうです。申し出てくれた方には商品を買う等で貢献してほしいとお願いしているそうです。思い切った決断だけど、非常に強い哲学を感じました。

◎ Businessを貫き通せる高い商品品質
上記からもわかるようにBusinessが成り立たないと運営できないビジネスモデルです。施設建設時に複数のコミューン(地方自治体のようなもの)から借金をして初期投資したらしいですが全て返済し終わったそうです。完全にBusinessを貫くだけではなく、「Drug経験者のリハビリ施設」ということをPRしていないとのこと。つまり商品の質が悪いとお客さんが離れていってしまいます。だからこそ、商品の質にはこだわっていることでした。家具製造事業の工場を見せてもらいましたが本格的。家具屋さんで売っていそうな素敵な木工家具でした。

印象的だったのは過去のDrug経験者への偏見をなくすことは長期的なゴールでもあり、その観点からはbasta!の内情をPRしながらマーケティングすることも一つの戦略。その葛藤は今も議論の論点になると話してくれました。

◎ カスタマイズされたリハビリテーション
受刑義務の代わりにbasta!にに勤める年数は1年ですが、平均して大体 3~4年ぐらいbasta!で過ごして社会に復帰していくらしいです。その最初の1年の中で特に決められたリハビリテーションのプログラムはなく、定期的にカウンセラーと話しその時に必要なリハビリをするらしいです。状態チェックのための定期的アンケートは更生者が客観的に自分の変化を捉えるために実施していました。日本の事情を詳しく知りませんが、助成金や委託でないから、カスタマイズしやすいプログラムを提供できる気がします。

またコミュニティでサポートしていくというコンセプトを大切にしていました。家族の消息がわかる人はbasta!が場合によっては連絡をとり家族をbasta!に呼んで一緒に住んでもらいサポートする態勢を整えるそう。社会にでた時に「家族」という身近なサポートコミュニティの存在は再発を防ぎやすいと話してくださいました。

◎ キャリアサポート
上記に関連して社会復帰=仕事を探すということでもあります。よってbasta!にいる間に本人の希望に合わせていろんな事業を経験してもらいながら自分の特性を見つけてもらうということでした。または新たな教育を受けたいので大学に進む人もいるらしいです。今のAccounting担当の人はAccountingを勉強したあとにbasta!に戻ってきたと話してくれました。

◎ リハビリのターゲットを定める
よく福祉分野だと全ての人を救おうとする印象があります。例えばDrug経験者だと、basta!に馴染めなかった人がどうするのか?basta!を卒業した後の社会適応へのフォローはどうするのだ?等々。

その観点においてはbasta!は「施設内で更生しようと頑張っている人に全力を注ぎたい」とターゲットが明確でした。実際最初の3ヶ月で入所者の50%が生活に慣れず(毎朝起きて仕事をこなすという生活リズムを作ることだけでも最初は大変らしい)basta!を離れていってしまうとのこと。包括的なケアはもちろん大切ですが、自分の会社ができる範囲を明確に定めるとい選択の力は大切だなと感じました。

以上おおまかになりますが、感じたこと。


MPA2年目の住宅事情

LSEの寮は基本1年契約です、よって、2年プログラムのMPAでは1年目に寮に住んで、2年目に友達とアパートメントを借りてシェアする人が多いです。その理由としてはLSEの寮のキャパシティが十分でないので、2年生は寮に申し込んでもオファーをもらえる確率が低いからです。

唯一、オファーをもらえるのがここ数年で建設されたurbanistと呼ばれる最高の立地(WestminsterやKing's Cross)にあるインターカレッジの寮です。非常に綺麗な建物なのですが他のLSEの寮と比べると価格高めです。条件によりますが、記憶では£300/weekぐらいのシングルルームをオファーされました。(高いので断ってしまいました。)

結果的に私はRosebery HallというLSEの寮のシングルルームを£195/week (夕食付き)で借りています。普通にオンライン申し込みリストで希望出すだけでは、まず部屋をもらえることはないので、積極的に電話がけすることが重要です。

私はインドから帰国して家がまだ定まっておらず、姉の家に居候しながら9月6日から本格的に家を探し始めました。寮契約のキャンセルは日常ベースで出るらしく、「電話かけて問いあわせてください」とのこと。

1回目電話かけた時は、即答で「キャンセルない」と言われました。即答されすぎで、本当に担当の人が確認したのか疑わしかったです笑。

2回目は旅行から帰ってきた1週間後の9月19日に再度電話。そうしたら今回の担当の人は非常に丁寧にで、「Accommodation Officeに直接メールしてほしい。キャンセルがあったら同僚が割り振る」とのこと。早速メールすると数時間内に「キャンセルが1件あり、24時間以内に意思決定すればfirst come, first serveで割り当てられる」とのこと。早速申し込んで今の寮を決めました。

ただ決まらないリスクもあるので、それがこわいなら早めにアパートメントを探した方が良いかもしれません。立地さえ都心にこだわらなければ、(ロンドン基準ですが)妥当な金額になるはずです。寮より少し高めぐらいですが、その代わりFacilityが寮より良いはず。

私はクラスの友達と学校と家も一緒だとLSEから気分転換できなそうなのがこわかったこと、プライベートで家を借りて大家や友達とトラブルになることを避けたかったこと、寮での出会いも楽しみだなと思って、今回は寮にしました。

Roseberyの近所や寮事情はまた別途ブログに書きます。

2016年9月30日金曜日

La Fille mal gardée@Royal Opera House

先日、人生2回目のBalletをRoyal Opera Houseにみにいってきました。ほぼ満席でした。




ROH Studentsに登録しておくと学生ならではの特典があり、£100するパフォーマンスが£15以下で鑑賞できます。登録は学生しかできないですが、同伴は学生でなくとも大丈夫。今回は友達が登録していたので誘ってもらい一緒に行ってきました。早く予約しないとチケットの競争率高いらしいです。

La Fille mal gardéeというパフォーマンスでした。前回鑑賞したFrankensteinより話の展開がゆっくりだし場面転換も少ないので純粋に「踊りや演出を楽しむ」という感じでした。フランス にて1789年年にオリジナルのお話が制作されたらしいです。

農村に住むLiseが未亡人のお母さんのSimoneによりお金持ちのワイン農場主の息子Alainに結婚させられそうになるが、ずっと両思いだった一農家のColasとの愛を貫き、最後はLiseとColasが結婚するお話です。

今回はコスチュームがすごく可愛かった!デザインは微妙に違うのだけど、それでも統一感はあって世界観がよく作られていました。フランスの1700年代の農村ってこんな感じなのかなぁ?と想像が膨らみました、なんかとっても平和。

あとは毎回ながら舞台演出に驚かされます。場面切り替えの工夫や、踊りの中の小道具の使い方、特に今回はリボンをよく使っていたのですが何本のリボンを踊りながら絡ませてタペストリーのような模様を作ったり。踊りの中に小さい工夫が凝らされてました。あういう着想ってどのように浮かんでくるのだろう、想像力がすごいなぁ。。

キャラクターをどう表現するか?が本当に面白い。前回も書きましたがBalletは話さないので踊り、衣装、メイク、音楽の組み合わせが命。Liseは天真爛漫さ、素直さが踊りでよく表現されていました。あとは何と言ってもAlainとSimoneが個性豊かで最高だった!メイクでAlainのひょうきんさ、Simoneの強いママ像が良く表されていましたが、踊りはもちろん歩く動作一つ一つも細かに気が配られていていました。役になりきっている感じ。

また観に行きたいな。



インターンプロジェクトを通して学んだこと

インド文化については別ブログに書いたので、こちらはTCSRD (Tata Chmicals Society for Rural Dvelopment)のインターンプロジェクトにフォーカスして書きます。

最終アウトプットはプレゼンテーションとレポートでした。自分なりには時間の制限がある中で満足いく形で終えました。最初にTCSRDにもらった情報に明らに価値のある情報を付加できました。何よりも現場のプロジェクト担当者と責任者から「今後のプロジェクトを進めていく上で非常に参考になる。プレゼン資料をメールアドレスに送ってほしい」と言われたのが嬉しかった。

前職で培ってきた能力も多いですが、やはり大切だと再認識した能力。2年生のDissertationを書く前の良い経験にもなりました。

◎ オフィス内のコミュニケーション
「何を誰に聞けばいいのか」を一早く把握できることがその後の仕事の進めやすさを左右します。大まかな方向性はProject guide、どのように調査を進めればいいかはDepartment Boss、日々の質問はColleague、土壌や肥料についてはOther colleague in other departmentsというように。これは最初に教えてもらえる訳ではないので、自分で人間関係を切り開いていく力が非常に必要。

あとは「どの時点で誰にどの情報を共有しておけばいいのか?」もコミュニケーションの食い違いを無くすために必要なこと。これはOffice Politicsも多少含みますが、許可を取るときに誰を通すのが筋なのか?報告はどの順番ですべきか?等々。

◎ くらいつく力
とにかく分からなければ聴きまくること、遠慮しないこと。図々しさと情熱(一生懸命さ)を併せ持つことは大事。熱意を伝えるために「どうやって質問を聞くか、どうやったら相手が質問を気持ち良く答えてくれるか」はかなり重要な気がします。

◎ クリアにするコミュニケーション力
相手との誤解をなくすためにどのようなコミュニケーションが有効か。相手も英語の会話が不自由なことがあったので私は文字におこすように努めました。OutlineやIntroductionを完成させて上司に見せたりしていました。目的意識、アプローチの道筋、前提条件の理解さえ大きくずれていなければ、悲惨な結果にはならないはず。

◎ 背景知識の理解
農業や堆肥の話は私にとっては新しいトピックでした。なので話していても疑問が浮かぶことは多少あったけれど、インターン前に堆肥に関する日本語の本2冊と、トピックに関する記事等を読み背景知識をいれたので、期間中はそのバックグラウンド理解に時間をとられすぎることはなかった。背景知識の理解をインターンで始めていたら時間なかった。

◎ タイムマネジメント
正直自分のアウトプットやプロセスを管理してくれる人はいなかったので、サボらないように自分を律することが非常に難しかった。私は最初の週に直属の上司に毎週ミーティングをしたいと申し入れたのでそれが自分の良いペースメーカーになった。あとはフィールドVisitの約束をしても延期されることが頻繁にあるのでタイトな予定は立てないこと。あとに余裕をたくさん作っておく。

◎ ビジネスと学問の融合
学問は自分の主張の信憑性が非常に大事。すべての主張についてcreditを見つけることが必須だけど、ビジネスは細かすぎることにとらわれずに、ざっくりとマクロの状況を把握する大きな鳥の目をもつことも重要。LSEで学問にどっぷり浸かっていた私には最初このバランスをとることが難しかったです。私はLSEの教授や日本の分野に詳しい知り合いにスカイプでアウトプットを見てもらったりして、そのバランスを保ちました。

インドまみれになって分かったインドの魅力

インドから帰ってきて約3週間半。

ここ1ヶ月間はインターンプロジェクトのまとめ、ロンドンでも家探し、学期始まりでバタバタしていました。でもここでインドをまとめないと流れそうなので内容粗いですが書き残します。


もちろん楽しいことばかりではなかったけど、それでも「楽しかった、行って良かった!」と心から言えます。もし将来このインターン参加したい人いたら全力でおすすめします。

日本の方が良いと思える部分はもちろん沢山あったけど、インドの方が魅力的なところも沢山あった。インターンプロジェクトで学んだことは別に書くので、ここではインドのカルチャーにフォーカスして書きます。

◎ 受容力が高い
動物が一緒に住んでいた。人間に囲われて住んでいるのではなく、人間と対等に住んでました。なので牛、孔雀、水牛、犬等々が普通に道路歩いていて、車は彼らが横断するのを待って道路を渡ります。別にそのときにイライラするわけでもなくそれが日常。

◎ 包容力がある
私たちはタタグループを通したインターン生だったからかもしれないけど、娘や友達のように、会社の人間関係を超えて接してくれた様な気がしてます。休日は日帰り旅行に行ったり、家のご飯に招いてもらい家族ぐるみで接したり。

言葉が通じなくとも話しかけてくれたし、イベントに誘ってくれた。もちろんイベント中に放っておかれることもしばしばあったけど、気を遣われすぎない関係、遣いすぎない関係は長期滞在ではコツかも。

◎ 時間の流れがゆったり
IST (Indian Standard Time or Indian Stretching Time)と教えられました笑。日本が高度経済成長で失ったものは「時間」と聞いたことがあるけど、何となくわかる気がした。

集合時間の15分遅れは普通だし、夕飯に招かれた時間に行くと夕飯始まるの1時間半あとだし、上司とミーティングの度に3時間ぐらい雑談をしたし、視察に行くと大体chaiの時間があるし、数えれば事例はいくらでも浮かびます。

もちろん計画した通りにコトが進まない弊害はあるけど、皆がそれを考慮していれば問題ないかなと。

むしろこういう小さい時間から生まれる会話から得られること、親密な関係は大事。そして皆が何よりそのゆったりした時間軸で楽しそう、健康そう。この中で一人だけイライラする意味もないですしね。Businessだと見方はまた変わるかもしれないですが。

◎ 均質化していない社会
主に富の格差に現れるのだけど、同じRegionの中でびっくりするぐらい住環境の違いを見た。

ムンバイは特にすごい。International空港の煌びやかな装飾をみたあとに、スラムで布と木で出来た簡易の家に住んでいる家族をみると、瞬時に状況を理解できない自分がいました。そこに住んでいる子供は下半身裸で裸足で歩いていたりしています。

どうしてお金を空港の装飾に使ってしまったのだろう?教育や産業育成の方が優先順位高くないか??と悶々と思う自分。でも空港は海外への玄関口だから整備することは人・物の経済物流を活発にするインパクトもあるのか?国の財政の予算配分は本当に興味深い。

でもそれと同時にインドの底力を見た気もした。これだけの貧しい人がいるってことは、これだけ将来豊かな人が生まれる可能性もあるということ。その時のインドはどれだけの力を持っているのだろうか。 

帰国後にインドの友達とこの話題を話した時に彼はインドは工業革命、農業革命(いわゆる緑の革命)、テクノロジー強化を順次に政策として実行していて、確実に経済状況や生活水準はあがっている。今はそのプロセスとして捉えており、長期的にしか実現し得ず時間がかかるとのこと。なのでこの状況がずっと続いており政府に絶望しているわけではなさそう。(彼は少し裕福な家なのでバイアスは多少ありかも)

◎ 日本への印象
これはおまけ。海外に出ると本当に不思議ですが、国内は日本に対して憂鬱な見方だけど、国外での評価は案外高いのが日本。

上司に言われたのは第二次世界対戦で原爆を落とされ敗戦したが、今は見事に経済発展を遂げ国際舞台で重要な役割を担っていることは素晴らしい。タタグループの発電所の開発等を日本に技術協力してもらっているとのこと。

あとは文化(食文化や芸術等)をしっかり守っている印象があるらしい。ポーランド出身のアレクサンドラにも日本はテクノロジー大国ですごいね、Innovativeなこと好きだよね!(ポーランドはカトリックの宗教が政治に大きな影響を及ぼし非常に保守的とのこと)と言われた。

灯台下暗しで日本の魅力を当たり前に思っている自分と、自分が知っている日本は本当に一部分なのだなぁと改めて感じました。こういう日本が誇れるものにもっとアンテナ張っていきたいし、こういう風に言ってもらえる日本がますます好きになりました。

心霊体験@Lonavala, India

前回に続きLonavalaにてあるホテルに泊まった時のこと。(余談ですが、このホテルは枕とシーツが人の脂くさくて、しかも枕の下に誰かの髪の毛が何本もあって最悪でした。)

端的にいうと金縛りに3回も会いました。

そのうちの1回はリアルに両手で肩を抑えられている感覚があり「Listen to me」と聞こえた。わたしは霊感はないと思っていたので、自分の脳が作り出している幻覚なのかなと思ったけれど、さすがに怖くなって、いつもなら金縛りにあっても無理に体を動かそうとしないけれど、その時ばかりは体を動かそうと必死になりました。身体をふぅーとゆるめて体内にパワーをためて一気に爆発させました。足だけは解放されたと思ったらまたすぐ金縛りにあうということを繰り返してました。

アレクサンドラがすやすやと横で寝ているのを見て助けを求めようとしたけれど、声を出すこともできない。ようやく絞りだした声が「あぁ。。」という短い声で無力感を感じました。

しかも金縛りの最中にアレクサンドラの足元にぼやーっと男の人を見た気がして、本物なのか自分の脳が作り出している幻想なのかわからず何度も目を凝らしてみようとしました。

本物の男の人だったらアレクサンドラが危ないと思い、起き上がって戸の鍵がかかっているか確かめようとしたが身体が全く動かない。そういえばインドで夜中に掃除の人が来て怒ったという話をどこかで聞いたこともあり、掃除の人かもしれないと頭の片隅で考えたりもしていた。

とにかく男の人がぼやーっとしていたので自分の目がおかしいのかもしれないと思い、目を開けたり閉じたりを繰り返しているうちに、カーテンしか見えなくなり、結局カーテンだったのだと自分なりに解釈した。

そのあとはとくに何もなかったのですが、ロンドンに帰り姉に話したときに「絶対霊を見たんだよ、しかもインドならありそう」と言われ「はっ」とした。自分が今まで見たことないばかりにその可能性を排除していたのだけど、確かにそう解釈したほうが自然かもしれない。急にロンドンで背筋が凍る思いでした。 

怒るという感情:ぼったくりに直面して@India

Mithapurでのインターンも終わり最後2泊でアレクサンドラとLonavalaと旅した時のこと。Lonavala自体は非常に自然豊かな場所、ムンバイからバスで約2時間です。

Lohagad Fort


Karla Caves



また違ったインドを経験した旅行でした。要は何度も小さなトラブルに巻き込まれました笑。

1回目はLonavalaに行く長距離バスでのこと。バス到着地の案内は全てヒンディー語。よって私たちはバスの責任者に下車する場所を教えてもらわなければならないのですが、責任者が私たちに降りる場所を伝え忘れた(本人は、把握していた責任者が途中で下車してしまい知らされてなかったと言い張ったが)のです。バス乗車時に何度もLonavalaで降ろしてほしいと確認した私たちにとっては「!!!!」の出来事。それに気づいた時のアレクサンドラの怒りの爆発の仕方は見事。相手をまくしたてるように「怒り」、どうしたらいいのかを食ってかかる勢いで問い詰めたのです。

2回目はLonavalaに到着しオンラインで予約したホテルが見つからなかった時。落ちとしてはオンラインで公開していたホテルの名前がブランド名で実際の現地のホテルの名前とは違った。この交渉ではオンラインにのっていたホテルに何度も電話をかけ、同時に現地のホテルのスタッフと交渉することになりませした。1時間かかりました。この時は怒りというよりは、ややこしい事実を解きほぐす辛抱強さと、相手に都合の良いように言いくるめられない毅然とした態度が必要でした。

3回目はLonavalaでの観光のための1日タクシーを雇った時のこと。契約は「2箇所を800Rsで連れて行ってくれる」というものだったのですが、最後になって「予想よりも時間がかかったからもう200Rs必要」と過剰請求されたのです。最初から制限時間を言われていなかった私たちには寝耳に水でした。しかもそれを証明する彼らの業務ポリシー等があるわけでもなく、「彼らの業務ポリシーなのか、ぼったくられているのか」判断する材料がありませんでした。200Rs自体は大したお金ではないですが、だまされているのでは?と思うとやすやす払いたくない私たち。その時のアレクサンドラの対応も見事だなぁと。「Listen」から始まり、なんで私たちが払いたくないかを滔々と説明した後、でも感謝はしているからと半額渡しました。

そして4回目。ムンバイに帰ってきた際にバスターミナルからホテルまでのタクシー。運賃+荷物代( 25Rs/1 luggage)を請求されたのです。これも寝耳に水。事前に言われていたわけでもないし、タクシーに書いてあるわけでもないし、彼らの業務ポリシーなのかが全く判断できない。しかもこのおじちゃんは、アレクサンドラがいない時に私にこそっと「ポケットマネー20Rs」としれっとせがんできたので、ますます信用なりませんでした笑。アレクサンドラと二人で「No」と言い張り、その理由も付け加え、この時は追加で一銭も払いませんでした。

交渉術というか、相手に言いくるめられない彼女の態度には学ぶことが沢山あった。「怒る」ということは良くない感情だと私の中で固定観念があったのですが、コミュニケーションが不自由な相手との場合はむしろ「怒」の感情をストレートに出さないと真剣さが伝わらないし舐められてしまうことが多い。

私なら面倒くさいトラブルを避けたい+不自由なお互いのコミュにケーション+インドの仕組みがよく分からない等々から、こういう交渉をさけてしまうかもしれません。そもそも「怒」の感情をどう発散するか忘れてしまっているかもしれない気もします。

でも、そうなると舐められ続けるので(上限がない)、労力を惜しまない交渉は大切なのでしょう。彼女とインターン中に話した時に「人に嘘をつくこと」は彼女の人生のポリシーに大きく反すると話していたので、そういう信念もあったのかもしれません。

2016年8月24日水曜日

気ままな動物コレクション ver.2

こちらに住んでいると野生動物に出くわすことが日常になります。自分のベストショットがまた何枚か集まったのでver.2です。

農家さん家で飼われていた水牛。いつも草をむしゃむしゃ食べていますが、人やカメラには敏感で近づくと鼻息荒く緊張しているのが分かりました。


おなじ農家にて。小やぎかな?

ラクダ飼いに連れられているラクダたちを時々通りで見かけます。窓越しの写真しかないのが残念ですが、Mithapurあたりで見るラクダはミルクの為に飼われているそう。牛のミルクよりスムースで高級品らしい。


TCLのCharklaというSalt Worksで撮影した鳥。塩をつくる場所でもありますが多様な鳥の生息地にもなっているそう。

首の曲線が美しい。

長い足で歩く姿は何度見ても飽きません。

次はAhmedabad編。

ギャングスターの様な猿たち。公園で発見しました。

親子猿。(Photo by Aleksandra)

オウムたち。草と同じくらい鮮やかな緑色。


ネックレスをしている牛。


価値観の違いをどう受け止めるか

少し前にSandyと話したこと。

彼女はプロジェクトで女性に話を聞くことが多いのですが、10代でお母さんになっている女性に会ったそう。

インドの合法の結婚できる年齢は18歳ですが、田舎だと実質無視は多いみたいで10代半ばで嫁ぎ子供を産む女性もいます。

彼女が会った女性は特に不幸そうではなかったけれど、彼女の中で「かわいそう」という感情が湧いてきてしまい、どう反応すればいいのか、自分が思っていることを伝えるべきか、迷ってしまったと話してくれました。

実は私も似ている状況を経験しました。プロジェクトのリサーチ時に、そこで働いている21歳の男性と彼の結婚の話になりました。

インドは「結婚」という概念において、見知らぬ2人が夫婦になるという事実よりも相手側の家族と親族になるという事実の方が大きく意識されている気がします。

彼の結婚相手は父親が決めた女性で結婚式当日に顔を合わせるとのこと。どうやら相手の父親と彼の父親の仲が良いらしく決まったらしい。しかも結婚式当日は両親や親族のみが話すらしい。当の本人たちはいわゆる「飾り物」。

彼は将来の奥さんの写真も見せてくれました。連絡もとっていないらしく1次情報は何もなし。彼女のルックスが「Cool」でないと話してました笑。

「それであなたはいいの?」と聞いたら「Yes」だと即答。理由は「自分が信頼している父親が決めたことだから」でした。

私とは違うロジックや価値観があるのだなと実感した瞬間でした。あくまで推測ですが、家族の意識が強いからこそ結婚は当事者二人だけのものではないから両親の意思も尊重されること。そして年配や両親を敬う文化が根強くあるということ。

一瞬「かわいそう」という感情を自分の中に自覚した時に、私は自然と自分の価値観で物事を判断しているなとふと気づきました。

これって「かわいそう」なのかな?彼らの価値観が肯定されていて、彼らが不幸と感じないのであればそれは「価値観の違い」だと思ったのです。

だから私は私的な感情を入れないように気をつけて日本の結婚がどう違うか事実を話すにとどめました。そこで優劣をつけることは非常にナンセンスだと感じたからです。

彼は羨ましいという素振りも見せることなく淡々ときいていました。そんな彼を見て私は「かわいそう」だと思わなくて良かったと感じたのです。

その一方で難しいと思ったのは、「倫理に反した違い」と「価値観による違い」の見極め。たとえば10代半ばで見知らぬ男性に嫁がされ子供を産むこと。これは「価値観の違い」では片付けられない気がします。なぜなら身体の構造上子供を産む機能が十分発達していないから。


「倫理に反した違い」と「価値観による違い」の絶対的基準は存在するのでしょうか。

Ahmedabadへ

旅行の前後から疲れがたまりブログ書く気がおきなかったのですが、残り1.5週間になったこともあり最後まで書ききりたいと思います。

さて4泊5日でアメダバードへ行ってきました。うち2泊は行きの電車泊と帰りのバス泊でした。

旅行はルームメイトのSandyとオフィスの同僚と一緒に。いろいろなことがあったけど印象に残っていることを大まかに。

○ 交通手段の手配に一苦労
行きは隣町のOkhaまで移動して電車に乗りました。OkhaからAhemdabadまでは10時間。遠い。けれど800ルピー弱という信じられない安さ。

一番苦労するのは電車チケットの手配(IRCTC)。安い電車は競争率が高く遅くとも2週間前にはオンライン予約が必要と言われます。

予約さえできれば問題ないですが厄介なのは満席によりWaiting listに入ってしまった時。そして待てど待てど確約されない時。同僚に聞くとシステムの関係で出発の2時間前に確約されるそう。

さてWaiting Listのままで確約されない場合はどうするか?同僚曰く、とりあえず電車に乗り込み車掌に頼んで席をもらいなさいとのこと。AhmedabadからOkhaのルートについては満席になることがまずないらしい。

厄介なのは車掌からお金を聞かれた時は200ぐらいなら払えとのこと。たぶん賄賂?、、、個人的にはカルチャーショック。乗車履歴はシステム上は反映されずオンラインで払ったお金は後日返金されます。

私は前回一人旅した時にこのパターンでした。最終的にはGujarat語を話せない外国人の私を不憫に思ったのか、さんざん話した結果、無料で席を割り当てられ、オンラインチケットの返金もされフリーライドをすることに。めちゃくちゃラッキー&インドのホスピタリティ(?)に触れた旅になりました。

想定される他の厄介なパターンは電車の大幅な遅れ。始発駅が違う場合は注意。同僚によると途中駅で荷物を降ろす度に遅延が発生し積もっていくのだそう。なぜそれを事前に考慮してタイムテーブルを決めないのかは不明。

帰りは4時間の遅延に見舞われました。しかも23時に乗車予定だったため、繰り下げて朝3時の乗車になり体力的にきつく帰りはバスに変更。規定時間内にキャンセルすれば乗車賃の約8割は返金されます。

バスはすごく快適でした。こちらは同僚に手配してもらい手配の困難さは分からず。ボックス個室が設置されプライベート空間が確保されます。寝られる広さでエアコン完備。10時間のバスライドで550ルビーでした。

難点は道路の凹凸衝撃をそのまま受けること。道中、頭が揺れている感覚がずっとあります笑。

○ 建築の美しさ
Hutheesing Jain Templeは細部まで彫刻がなされ、石の劣化から時の年月を感じました。単色であることも彫刻の美しさを際立たせています。


ジャイナ教のTempleに飾ってある神様の眼がガラスで出来ているのか、神秘的な異彩を放ち、ずっと眺めていても飽きません。彫刻されている神様(?)の妖艶さも眼をひきました。微笑の表情にも釘付けになります。

その空間の作り出す薄暗い独特の雰囲気は感覚が解放させられる気が。

ジャイナ教は紀元前6世紀から5世紀に始まった宗教。インド外にはあまり伝搬しなかったようですが、インドに根を深くおろしているとのこと。3つの大きい教えは、不殺生、相対主義、不所有らしい。お寺の中に小さな生き物も生きられるようにとお米が台の上に撒いてあったのが印象的。

○ ストリートフードが美味しい
今回の旅で冒険したのはストリートフード。同僚のインド人に薦められるままに食べまくりました。

非常に美味しい、そしてとにかく安い。お腹いっぱい食べても1人100ルピー以下。自分だけなら恐くてトライしなかっただろうな。

日本のお祭りのように道の脇にスタンドが点々と並べられています。似たお店が沢山ありますが、特にこだわりなく選んでいるように見えました。

こんなものをトライしました。正式名称分からないもの沢山ですが、Dohkra, Egg & Maggie Noodles, Egg & Spicy sauce with Cheese, Egg sandwich, Paan, Wheat & Vegetables, Fried Chips, Boiled Corn, Grilled Corn, Pinapple Juice, Fresh Apple Juice , Sour Juice, Chai




さすがスパイス王国インド!どの料理もスパイス抜群にきいていて、フレイバーを存分に楽しみました。

○ 旅友に恵まれた
出発前からSandyとはVacationだから急ぐのやめようと話したこともあり、気の赴くままにふらりふらりと時間を贅沢に使った旅でした。公園で動物追いかけたりする何気ない時間に癒された。



旅行は「何に価値を見い出すか」の趣向が似ているに限ります。 

2016年8月10日水曜日

雨の日

Mithapurは半乾燥地帯なので雨はとても嬉しいものらしい。私の同僚は決まって朝は天気予報と雲の流れをチェックしています。植樹をするのがこの時期なので雨が降らないと根付きがよくないそう。

ちなみにMithapurは6月〜10月がモンスーンシーズンで、年間平均降水量は452mmです。これは日本の1,718mmの1/4強です。

先週末びっくりするくらい丸2日間ずっと雨が降り続けました。排水が追いつかないらしく洪水みたいになりました。私のゲストハウスのお庭。


雨でいろんな機能は停止するだろうけど、でもやっぱり雨は嬉しいみたい。受付の人がすごく笑顔でした。まさに「恵の雨」。

その日はLord Shivaを祀ったお寺訪問が決行されました。私はキャンセルだろうと踏んでいたのでびっくり。舗装されていない場所はこんな感じ。


雨に対してめちゃくちゃタフです。足場がなく泥でびちゃびちゃの水たまり(軽く池)の中普通に歩いていくし、びちょびちょなマットの上に座るし、雨降っているのに外のベンチで皆で団欒するし。


でも最後は寒くなり電気がない薄暗いコンクリートの建物に避難しランチ。雨でぐちゃぐちゃになったごみとかホコリとか落ちているコンクリートの床に裸足で入ることに。

キッチンはとてもワイルド。ご飯はもちろん素手で食べる。ランチはとっても美味しかった!!

贅沢いってられないけど、結構サバイバル。「嫌だ」とかでないけど、一つ一つの行動や仕草が自然にできていない自分に気づきます。何をするにしても少しだけ自分の「当たり前」から勇気と覚悟をもって飛び出している感覚。

さらにたくましくなりそうです。

2016年8月7日日曜日

インドの水道水を飲むなと言われる理由

インドに行くときに言われること。「水道水は飲むな!」

バカの丸覚えのように実践していましたが笑、先日上司と話し少しずつ事情が見えてきました。

まず一般的に飲むなと言われている理由は多岐に渡るそう。インドは広いし(面積的に日本の約9倍)インフラの普及率も場所によりムラがあるので一概に原因はこれというのは難しそうです。

・(水道管の)さびや泥が混じっており透明でない→浄化すればOK
・多くの細菌が混じっている→特別な浄化装置を使ったり煮沸すればOK
・ヒ素(Arsenic)、重金属(heavy metal)、硝酸カリ(Nitrates)等が溶けている→どうしようもない

ということで簡単に対処できないものもあるらしい。3番の理由はどうしようもないですが、浄化し煮沸して冷ました水なら1と2はクリア。

先日上司と話したのはTDS (Total Dissolved Solids: 蒸発残留物)という指標。飲み水として適切かどうかを判断するときの一つの基準になる指標です。有機肥料の化学分析の結果の読み方を教えてもらっているときに脱線しました(この上司よく脱線して結構大変)。

ある説明によると、一定の水を0.45ミクロンフィルターで濾過し、40℃で蒸発させて水に溶けて残る不純物の総量らしいです。不純物の多くはイオンを帯びているので、電気伝導率を利用して抵抗率を測ることで目安を示すそう。具体的にはミネラル、塩分、金属等の不純物がどれだけ含まれているかの指標。

飲み水にどれだけ適しているかの基準はWHOの基準を元に国が独自に決めている様。ちなみにWHOの基準は以下。

最高 (Excellent):< 300 mg/L
良い (Good):300 ~ 600 mg/L
普通 (Fair):600 ~ 900 mg/L
良くない (Poor):900 ~ 1200 mg/L
危険 (Unacceptable):1200 mg/L

アメリカの水道水は140〜400ほどらしいです。日本の水道水はググると埼玉で300ぐらい(三条市で37らしい)。そしてボトル詰めされた水はブランドにより様々ですが0~100ぐらいが多そうです。

ここまでは知っておけば得する情報。

が、実践で重要なのは「訪問先に水を出された時にどうするか?」です。

上司曰く「飲まないのが一番安全」らしい。

浄化されて煮沸されているかわからないし、究極的にはどこから持ってきている水か分からない。しかし水を出すのは訪問客をもてなしている証拠なので、飲まないと相手のおもてなしを損ねてしまう場合もあるかもしれないらしい。

なのでオススメされたのは以下。

・飲まずに「後で飲むかもしれない」と言い脇に置く。食事や話中に忘れる。
・Chaiがとてもポピュラーなので水のかわりにChaiを頼む。相手は喜ぶ。
・飲んだふりをして口に含まない(前年のインターンからの伝言)。

おまけ:パッケージされたBottled Waterも安心はできません。詰め替えて売られていることもあるので封が空いていないかを確認しなければなりません。あるブログによると2014年に、デリで10,000本以上のBottled Waterが不法に中身を入れ替えて売られていたそうです。


体調管理はどこまででも自己責任。

アリ

ゲストハウスに来て1週間 ぐらい経った頃でしょうか。ベッド横の壁にアリが行列をなしていました。とても小さいアリだったのと、先日に上司と話して動物との共存の精神を何となく理解した私は、アリにも生きる権利があると思い、とりあえず放っておきました。

しかし2週間前に大量のアリが発生したのです!朝に部屋で飲んだChaiに添えてあった角砂糖をおきっぱなしにして部屋を出ました。ランチに帰ってくると白い角砂糖が茶色くなっていたのです。近づいてみると大量のアリが群がっていました!どうやらベッド横の壁からはるばる私のベッドを超えて角砂糖を見つけたようです。さすがに大量のアリにびっくりしてレセプションに連絡をしシーツを替えてもらいました。

少し驚いたことは部屋を変えるオファーは受けなかったこと笑。どこの部屋に行っても同じなのか、彼らにとって日常茶飯事なのかわかりませんが。

そして今日も事件。部屋に帰りベッドに横になった時に窓枠をつたい歩ている一列のアリを発見。よーくみると壁をおり床をつたい部屋の反対側に向かっている様。

かがみこみじーっとアリの行列を目でおうと何と反対側の窓にあったルームメイトのアプリコットの袋に侵入しアプリコットを運んでいる様。

ルームメイトも至って冷静。じゃあアプリコットは捨てようと外のお庭にぽい。目当てのアプリコットが忽然と消えアリ達は多少混乱して渦のようになっていましたが1時間もすると窓をつたい自分たちの巣に帰っていきました。


そして2時間後。私はベッド横の台に大量のアリをまた発見!!今度は私が昨日購入したGujaratのBhakarwadiというスナックの袋に群がっています。よーく見るとパッケージに穴を開けて中に入っています。アリ恐るべし、次から次へと私たちのお菓子を狙ってきます。結局そのスナックは袋の中に何匹もアリがいたので庭に捨てることに。

食べ物は買ってきたらすぐに食べるか、アリが開けられない分厚い封をきちんとするに限ります。

それにしてもアリすごい。自分たちの身体の何千倍以上もある距離にあるスナックを探し当て、しかも他の仲間が一列に並んでその後を追うなんてすごい。どうやら嗅覚で探し当て、自分たちが辿ってきて道にフェロモンの臭いをつけて戻るらしいです。その道を更に多くのアリが通ることによって道につけられたフェロモンが濃くなり最終的に一列のラインになって食べ物を運ぶようです。

おまけ:夕方に牛の 「ブホ」っていう鳴き声?が庭から聞こえて見てみたら、私たちがお菓子を捨てた場所で一生懸命何かを食べていました。おそらくお菓子を発見したのでしょう。資源が循環されているインドを 実際に感じました。

2016年8月2日火曜日

オフィスでのワークスタイルについて

私の働いているTCSRDの勤務時間は8:30am~6:00pmになります。間に昼休みが1時間15分。朝の出勤は皆8:00~8:15ぐらいの間で、残業は全くありません。朝のミーティングもなく、また会議が頻繁に開催されている様子もないので個々人でプロジェクトをまわしている印象です。

部署によってワークスタイルは異なりますが、特徴を並べるとこんな感じ。

○ 1日2回のChaiタイム
Chaiタイムが午前に1回、午後に1回あります。1回のお茶が大体15分で皆で集まって楽しそうに会話してます(強制ではないです)。午前のChaiタイムはスナックも出てきて結構お腹いっぱい。Chaiは非常に甘いので疲れて頭がぼーっとしている時には助けてくれます。でも甘いの苦手な人は飲めないかも。


○ 絶えず感じる風
建物は1階建て。窓を全開、天井備え付けの大きなファンを一日中回しています。エアコンは基本つけません。気温は30度くらいですがファンと外からの風のおかげでじわっと汗をかく感覚はありません。自然の風を感じながら仕事できるのは沿岸部ならでは。

○ 雰囲気はゆったり
オフィス内にピリピリしている雰囲気は全くないです笑。仕事してるのか分からない人も時々みかけます〜。一回私がムンバイ行きの旅行を計画している時は(頼んでないのに気前よく)相談に約1.5時間さいてくれました笑。なのである意味相談しやすい雰囲気で、プロジェクトは進めやすいです。(ただ月末等は忙しそうな時もあります!)

○ ゆるい時間感覚
前の話から容易に想像つくとは思いますが時間はかなりアバウト。13時半に来てと言われて時間どおりに行くと誰もいないです笑。大体10〜15分遅れは当たり前です。今日は15時に来てと言われて用事が始まったのは16時半。ただこの感覚は人によって違うので、その人の時間感覚を見極めることは重要。

○ 女性の服装はKrutis またはSally dress
これはオフィスに限りませんがこの辺りの女性はKrutis、Sallyを着ます(ほぼ100%)。私も着てみて分かりましが蒸し暑いの気候には最適。風を通すし素材もほぼ綿で肌触り良いです。ジーンズは汗や熱気がこもります。あとはオフィスカジュアルのレベルがよく分からないのでKrutisは安全です(Tシャツ&ジーンズはカジュアル過ぎだと初日に言われました)。

○ ちょうど良い距離感
人との距離感はちょうど良いと感じます。最初は「食べ物は大丈夫?ホステルは居心地良い?」等々きかれましたが、2週間すぎれば普通になります。ただ「いつでも気になったことは教えてね」と言われ、皆フレンドリーなので何かあった時は相談しやすい雰囲気です。ただトラブル(?)の時は皆一丸となって心配してくるので少し圧倒されるかもしれません。(私のムンバイ一人旅や私のルームメイトがお腹を壊した時の干渉具合はすごかった笑) 

ただ割と放任主義なので仕事を進める時には上手く自分で調整しないと事故が起こるかも笑。違うブログに後日書きます。

2016年8月1日月曜日

ホスピタリティーに感動

昨日仕事中に訪問した学校に、今日はランチに招かれました。寄宿学校なので生徒先生も皆休日も一緒。

そこで本当に心から感動する暖かいWelcome Performanceを見せていただきました。ランチだけだと思っていたので本当にびっくり!!!歌、踊り、組体操、次から次へと照れながらも私達のために披露してくれました。。。


そして終いには私達まで歌やダンスを披露することになり笑、何も浮かばなかった私は甥っ子と最近歌った「大きな栗の木の下で」をジェスチャー付きで披露することに。後から考えればもう少しマシなものあった気が笑。いつでも身一つで披露できるパフォーマンス持っていること大切ですね。

後はMithapurは外人が相当珍しいらしく人生初の脚光をあびています(今日は手に何個もキスまでもらいました)。

でも言い換えれば、彼女達が自国以外の人や文化に触れる珍しい体験の一つになっている訳で、そんな貴重な機会に何を私は伝えられるかなと考えます。思い返せば中学生の時にNew Zealandに1ヶ月ホームステイした海外体験が、今の自分の外国に対する姿勢の原体験だとすれば、やっぱり「外国人や外国の文化に触れる楽しさ」をどれだけ提供できるかが今の私の役割なのかなぁと思います。なのでもう少し日本の面白さを紹介できるように頑張ります。