2016年7月8日金曜日

女性のEmpowerment Program

今日はTCSRDのLivelihoodというプログラムの説明をききました。主な事業はSHG (Self Help Group), Skill Development, Cluster (手仕事を中心とした仕事づくり)で、今日はそのうちのClusterを見にいってきました。東北でもお母さん達の手仕事を中心とした事業を沢山見てきたのですが、違うことは働く人達と商品をデザインする人が職業訓練(数週間〜数ヶ月)をきちんと受けていることかな。だから商品のレベルも高いと感じました。下記がClusterの一部。

ココナッツ繊維で作った飾りもの(Coconut Cluster, 35Rb/ガネーシャ)



カバン(Dr. Bhimrao Ambedkar Leather and Rexene Cluster, 280Rb/ bag)


ジュート製品 (Jute Cluster, 大きさにより50-25-Rb/bag)



ビーズアクセサリー(Fashion Girl Beadwork Cluster, 150Rb/one pair)




このクラスター事業は女性のEmpowermentを目的にしており、働く女性の大半は両親の介護や子供の教育のためにお金を稼ぐことがモチベーションらしいです。ただもともと専業主婦の人が多いので最初は意識を作り上げるところから始めなければならず事業ペースは非常にゆっくりとのこと。現在各クラスターに20〜30人の女性が所属しており、パートタイムの様な形で働きにきているとのことでした。賃金は大まかに1000〜4000ルビー/月だそうです。参考までに今日Mithapurのマーケットで購入したパンジャビドレス(インドの女性がよくきている普段着のプチワンピースみたい)が250ルビーだったことを考えれば、本当に少しのお金です。ただワーカーの女性達とは残念ながら英語で話すことができなかった+TCSRDのスタッフがいたので、彼女達の本音はわからずじまいでした。

インドでは女性が働くことが当たり前ではないので、Clusterを立ち上げる時はNeeds Assessment(実際に足を運んでローカルの人に説明), Registration, Training, Start workingの順番で取り組むみたいです。Needs Assessmentで興味ある女性が沢山いれば実施するということだと思いますが、まだ各Cluster1つ拠点があるのみだそうです。

販売方法はローカルマーケットや展示会に持って行くとのこと。徐々に売り上げは増えているようです。けれど働く環境にしても販売方法にしてもまだまだ伸び代はありそうに思えました。

実際に足を運んで難しそうと思ったのは、これらの事業の将来を完全ビジネス化に舵を切るかどうかの意思決定です。写真から分かるかもしれませんが皆、ゆったり楽しそうに働いていて本気で稼ぎたい人(切羽詰まっている人)には物足りないだろうなということです。Women Empowermentの最初のきっかけには良いかもしれませんが、長期的にどういうビジョンで事業を発展させていくのか気になるところです。


あとはおまけとして、今日のマネジメントの人と話した時に「どうやってMithapur(田舎町)を豊かな町にすればいいのだろうか。それには教育的(子供も大人も)な対策、社会的な打ち手(住む場所の改善)、経済的な打ち手(経済活動を興す)全てが必要で、Tata Chemicalsはそれに対して何が出来るのだろうかを常に一緒に考えて欲しいし、学んで欲しい」と言われました。東北復興(田舎おこし)とかぶる部分がたくさんあり、経済が発展すれば解決できることばかりではないこと、だからこそ途上国は(先進国と同じ轍を踏まないように)その先を見据えた先進国が参考にするような打ち手が必要だと強く感じました。

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