2016年7月7日木曜日

Tata GroupのCSRの考え方

昨日はぐっすり眠れました。さっそく朝のアラームに気づかず寝すぎて朝食を食べそびれるという神経の図太さを発揮しました。

今日はムンバイのTata Communicationsのオフィスで一日中Introduction Sessionでした。インターンが始まるにあたり注意すること、Tata Communicationsの偉い人の話、各Tata CompanyのCSR活動の紹介がプログラムに組み込まれていました。

Tata Groupはインドの様々な主要産業を担っていてSteel, Chemicals, Power, Consumer Goods, Automobiles等々、Tataという名前をムンバイで見ない場所はないです。しかもLSEのインド人の友達皆がTataはGreat Companyだと言っていたのでインド人からも愛されているみたい。

今日の話を通して強く感じたのは、利益を社会に還元するという価値観が当たり前のように会社に根付いているということ。創始者のJamsetji Tataが「In a free enterprise, the community is not just another stakeholder in business, but is in fact the very purpose of its existence.」と述べていることがTataのCSRのコンセプトの源を作り上げているように感じました(崇拝レベル)。創始者はかなりの実業家、起業家、思想家らしいので、この2ヶ月間で彼の思想や人生にもう少し迫りたいと個人的には思っています。

面白かったのはTata Trustの担当者によると彼らはCSRとCorporate Sustainabilityをはっきりと区別して考えていたこと。How do they make the profits?についての取り組み(環境に配慮した生産工程の改善等)はCorporate Sustainabilityで、What do you do with the profits?についての取り組み(貧困層への教育サービス提供、生態系保全への取り組み等)はCSRに分類しているみたいです(会社のビジネス外への取り組み)。

そしてインドではComplianceとして年収105Mポンド以上の会社は、(強制力はまだ弱いそうですが)税引き前の利益の2%をCSRに費やさなければならないと決まっているらしいです(参考記事)。ちなみにTata Trustは3.5%をCSR活動に費やしているとのこと。Tataグループ全体としては2013年度には約10bnルビー(現在の為替で約149億円)。よって相当な額をビジネスには直接的には関係ない活動に還元しています。各Tata CompanyのCSR活動紹介は確かに盛り沢山でした。インド全域に渡って地理的にも分野的(Environmental sustainability, Health, Education, Traditional Preservation等)にも網羅している気がしました。こういう活動があってのインド人のTataへの高い信頼が成り立っているのかな?と思いました。補足としてはBusinessはSocietyがあってこそ成り立ち、SocietyはEnvironmentがあるからこそ成り立つという考えのもとに商売をしているのも、CSRが盛んな理由かもしれません。(面白かった動画:Nature is Speaking


明日からはMithapurという人口約1万人の小さな都市に移動します。Tataの末端で働いている人とのコミュニケーションも増えるので、どれだけ理念が行き渡っているのか、どうやって行き渡らせているのかは興味深いところ。あとはリサーチ過程で一般の農業従事者とも話す機会があるので一般の人がどのようにTataを捉えているかも聞きたいなと思います。 

0 件のコメント:

コメントを投稿